オジェンダは、BRAF融合及びBRAF V600E変異の両方に作用し、RAFキナーゼ活性の阻害によってMEK/ERKシグナルを遮断し、抗腫瘍作用を示しました1)

RAFキナーゼ(ARAF、BRAF及びCRAF)は細胞の増殖及び生存の主要な調節因子であり、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)経路を介してシグナルを制御します2,3)。MAPK経路は、増殖、生存及び分化など主要な細胞機能を調節する必須の経路であり、様々な悪性腫瘍でMAPK経路のゲノム異常及び調節不全が報告されています4)

小児低悪性度神経膠腫(pLGG)では、代表的な発がんドライバーとしてBRAF遺伝子異常が認められています5)BRAF遺伝子異常によりBRAFが恒常的に活性化され、細胞増殖及び腫瘍増殖が促進されます。pLGGで認められるBRAF異常として代表的なKIAA1549::BRAF融合などのBRAF融合は二量体を形成して活性化し、BRAF V600E変異などのBRAF点変異は単量体として活性化します4)

オジェンダは、変異型BRAF V600E、野生型BRAF及び野生型CRAFキナーゼに作用するType II pan-RAF阻害剤であり、RAFキナーゼ活性の阻害によって下流のMEK/ERKシグナル伝達を遮断し、抗腫瘍作用を示しました1)BRAF遺伝子の変異や融合といった異常により活性化した単量体及び二量体のBRAFに作用し、Type I BRAF阻害剤で認められる逆説的なMAPK経路の活性化は誘導しないことが示されました1)。これにより、BRAF遺伝子異常を有する腫瘍細胞の増殖を抑制すると考えられます。

1) Sun Y, et al. Neuro Oncol. 2017;19(6):774-785.
2) Downward J, et al. Nat Rev Cancer. 2003;3(1):11-22.
3) Wellbrock C, et al. Nat Rev Mol Cell Biol. 2004;5(11):875-885.
4) Yaeger R, et al. Cancer Discov. 2019;9(3):329-341.
5) Ryall S, et al. Cancer Cell. 2020;37(4):569-583.
6) Gampa G, et al. J Pharmacol Exp Ther. 2019;368(3):446-461.
7) Capogiri M, et al. Front Oncol. 2023;12:1074726.
8) Collins VP, et al. Acta Neuropathol. 2015;129(6):775-788.